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2009年10月10日 (土)

空港「部」の廃止の次に

静岡県庁の空港部が廃止されると新聞で報じている。
必要なのは「空港部の廃止」ではなく「静岡空港の廃止」ではないか。

私にとって必要のない空港だが、静岡県民にとっても必要ないと思えるし、国民にとっても必要ないだろう。それにもかかわらず維持に赤字が見込まれるそのコストは県民や国民に負担が強いられる。
航空路のネットワークは交通インフラ全体のネットワークと整合が取られてその役割を果たす。採算だけから存在価値が決まるとは思わない。代替交通システムの存在、緊急時の利用など比較して航空路のネットワークの結節点としての空港の必要の有無は論じられるべきだ。
必要な結節点ならば、ネットワークの維持コストとして利用料金に含まれるのは当然引き受けなければならない。個別に検討したら採算が合わない離島の航路など社会的に維持の必要なインフラならば税金という形で全体が負担するということも支持する。
この静岡空港はどう考えてみてもこのような公共性があるとは思えない。
静岡県は新幹線の駅も多く、在来線の鉄道網も整備されている。高速道路をを含む道路網も然り。代替交通インフラは十分に整備されているのだ。県内に片足を置く内外交通を考えた時、他の片足が国内であっても海外であっても、県内の空港を選択しなければならない合理性はない。合理性がないから需要は発生しない。航空会社が路線を設定しない、設定した路線を撤退させようとすることにこそ合理性がある。
市場が必要と認めていない空港を権(県)力が無理矢理維持しようとしている。
そのコストは県民、国民に転嫁されるのだが、そのような県政を選んできたのは静岡県民でもある。
滋賀県民が新幹線の栗東駅は必要ないと嘉田知事を選んだことと比較してみればわかる。別の選択もあり得たのだ。

開港したばかりの静岡空港からJALが路線を撤退させる計画だという。
JALの利用者として歓迎する。
静岡空港を使うことのない私は、JALの便を使う度に、私の支払った航空運賃の中に、静岡離発着の赤字路線維持のコストが含まれていると思うと、これは腹の立つことだ。
かつては急行を駅に停めさせたり、新幹線の駅を作らせたりした政治家が居たらしい。JAL社長の西松さんは静岡県出身ではあるけれど、その彼がJALにとって静岡路線は要らないと判断したのだ。

誰が赤字必然の静岡空港を必要としているのだろう。
静岡県民以外の国民は、県民が必要とするなら、県民空港として維持して、と言うだろう。
おいおい、必要としているのは県民ではなくて、静岡市民ではないのか、と東部や西部の県民は言うだろう。静岡市民空港としてどうぞ、と。このようにあぶりだしていけば、他者を踏み台にして本当に利益を得る者が見えてくるだろう。
その結果誰も出てこなければ、・・・やっぱり必要のない空港だったのだ。

それでも価値はあると思う。その時こそ価値を発信すると考える。
失敗の遺産として。
後世に、選択の失敗にはこのようなコストがかかるのだ、と教え続ける役割を果たせるだろう。
国鉄佐久間線は政治路線として建設が始められたが、撤退する勇気が途中で示された。
その遺構が天竜川の橋脚やプラットホーム予定地などとして残されている。このような「失敗の土木遺産」も失敗を繰り返さないための生きた証人の役割は果たす。
赤字のマイナススパイラルを拡大させずにプラスに転化させるにはちょっとした勇気とアイデアが必要だ。
日本一のローラースケート場、ラジコンレース場として活用することは可能だろう。世界に冠たる模型会社も静岡にはあるので相乗効果もあるだろう。

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コメント

なおさん、建設的な提案をありがとうございます。
平時の運用で赤字を増大させない。
このまま、空港としての運用は止める。
平時はローラースケート場、ラジコンレース場として活用する。
非常時にはなおさんの提案を活かす。

先日の地震で崩壊した東名高速道路の復旧の速さに驚きました。数日で直ってしまった。あれは自衛隊の工兵の技術なのだろうと推察しました。平時はチンタラやる土木技術、非常時はあっという間に仕上げる土木技術。日本の土木はどちらも兼ね備えています。ローラースケート場を臨時飛行場に戻すのはわけなく出来るでしょう。

静岡空港について川勝知事は石川県政の負の遺産を引き継いでしまいましたね。
赤字が十分に予想されるのに国からの補助金やら地元の土木建設業界からの強い要望などでがんじがらめにされた空港。止めるに止められなかった事情はお察ししますがなんともお粗末です。この際空港建設の賛成した人たちに保障を求めてはどうでしょう。(まあ冗談ですが)
さてこの空港に活用ですが私は地震対策の拠点として考えています。8/11の駿河湾地震では東名高速の脆弱さが露呈し東海地震本番では陸上交通は役にたたないと思われます。そこで航空自衛隊浜松基地と静岡空港があれば全県を充分カバーできるはずです。(空港維持のために最低限の民間利用を確保した上)
さらに欲張れば隣接地に総合病院を配し、国内外の災害時にはここから緊急医療援助隊が飛ぶ、または被災者を受け入れることができる、さらに普段は災害に対応できる国内外のドクターの研修を行なう、などなど考えられると思います。これなら国のレベルで検討できるはずですし是非必要であると思います。

赤字を減らす努力も必要ですが、もっと大局的に見て上記のような考え方も有りだと思います。

大野知事! 是非御一考をお願いいたします!

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